058-214-4071058-214-4071

岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「空腹時の嘔吐~胆汁嘔吐症候群~」ページ


お知らせ・採用情報
NEWS

ブログ
2017.08.22

空腹時の嘔吐~胆汁嘔吐症候群~

こんにちは!

お盆が過ぎて夏も後半ですね。先日、夏休みの宿題で自分のなりたい職業について調べているということで、中学生の女の子がインタビューにいらっしゃいました。

将来獣医師になりたいということで、一生懸命考えてきた質問をたくさんしてくれました。

質問の一つは、「なぜ獣医師になりたかったのですか?」。

今一度、昔を思い出し、診療に臨みたいと思いました。

目を輝かせた中学生に夢を与えてあげることができたとしたらうれしいことです。

 

さて、今回はわんちゃんの空腹時の嘔吐について。

日頃よく遭遇するのが、「朝や夕方のご飯の前、同じような時間に黄色い液体を嘔吐するんです。」という内容の診察です。

このとき、わんちゃんは元気はあり、嘔吐した後の食餌もいつも通りに食べて、食べた後は吐かないということが一般的です。

このような症状がみられる場合には、長時間の空腹が原因になっていることが多いです。

空腹時間が長いと、十二指腸に分泌された胆汁が胃内に逆流し、それが刺激になり嘔吐が引き起こされてしまいます。

難しい名前になりますが、これを胆汁嘔吐症候群と呼んだりします。

解決策は、食餌の時間帯や回数を変更することになります。たとえば、朝方に嘔吐する場合、夜の食餌の時間を遅らせたり、寝る前に少量でもいいので間食させたりして、空腹時間を短くします。改善がみられない場合は、胃の運動を改善させるお薬を飲ますこともあります。

胆汁嘔吐症候群は、状態が悪いわけではなく、さほど大きな問題になることはありません。しかし空腹時の嘔吐がすべてれに当てはまるわけではありません。症状が続く、元気や食欲がない、体重が減少してしまうなど、他に気になる症状が伴う場合は、早めに動物病院に相談してください。