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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「消化管内寄生虫「瓜実条虫」」ページ


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2018.06.30

消化管内寄生虫「瓜実条虫」

こんにちは!

外はジメジメと雨の日が続きますね。時々ものすごい豪雨がみられます。水の事故には注意してくださいね(*_*)

さて先日、お尻に何か白いものが付いているということで来院された猫ちゃんがいました。肛門周囲に付いていたのがこの白い物体です。

採取した便にもいくつか付いてきました。これは消化管に寄生する「瓜実条虫」という寄生虫です。

ということで、今日はわんちゃんと猫ちゃんでみられる消化管内寄生虫の「瓜実条虫」についてお話します。

瓜実条虫は、犬や猫によくみられる寄生虫です。写真のような一つ一つを片節と呼び、この中には虫卵を大量に含んでいます。この片節が連なった状態で全長50㎝にまで及ぶ寄生虫体を形成し、犬や猫の小腸内に寄生しているんです。そして虫体の末端の片節から順番にちぎれて、犬猫の糞便から排出されます。

犬や猫への感染経路は、虫卵を摂取したイヌノミ、ネコノミなどからの経口感染になります。

瓜実条虫が寄生した場合、無症状であることが多いのですが、若齢の場合や多数の寄生の場合などでは激しい下痢がみられることがあり、症状が悪化すると、食欲不振、栄養不良、体重減少がみられる場合もあります。通常飼い主さんが、直接便や肛門周囲に付着した片節を見つけて来院されることが多いです。

瓜実条虫の治療は、プラジクアンテル製剤の内服薬や滴下剤を投与し駆虫することです。さらに、これらの駆虫薬による予防やノミなどの外部寄生虫を定期的に予防することが瓜実条虫の予防になります。

便に付いていた白い物体。実は寄生虫かもしれません。気になったらすぐに動物病院を受診してくださいね。