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2017.12.23
雄犬の肛門周囲腺腫
こんにちは!
12月に入ってから本当に寒くなりました(~_~;)でもこれからクリスマスに年末年始とイベント事が目白押しですね。私のクリスマスは…仕事です(・_・;)
さて、今日は最近手術を実施した雄犬に発生した肛門周囲腺腫について。
今回のわんちゃんは、お尻付近から出血しているので肛門嚢が破裂したのではないか、とのことで来院されました。
よく見ると、肛門周囲の皮膚が破れて出血していることが分かりました。
そしてよく触ると、肛門嚢の破裂ではなくて、腫瘤が破裂して出血していることが分かりました。
写真ではよく分からないのですが、実は右側にもう一つ腫瘤が触れました。
今回、去勢手術とともにこれらの腫瘤の切除手術を実施しました。
そして、病理組織学的検査は「肛門周囲腺腫」。
肛門周囲腺腫は、発生と進行に男性ホルモンが大きく関与しているため、去勢していない雄のわんちゃんに多くみられます。
この腫瘍は良性の腫瘍ではありますが、自壊(腫瘍が破れること)して出血しやすく、感染を引き起こしてしまう場合もあります。
また、肛門に隣接するため、大きくなると切除するのが困難になってしまいます。ですので、なるべく小さいうちに切除を考える必要があります。
今回のわんちゃんの場合、腫瘍はそれほど大きいものではなかったため手術により無事取り除くことが可能でした。
この腫瘍のように、去勢手術により、予防やリスクを軽減できる疾患がいくつかあります。また、発症してしまっても早期に発見し早期に治療することが大切です。
お尻の気になる出血やしこり、早めに動物病院に相談してくださいね。