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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「唾液粘液嚢胞の摘出手術」ページ


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2017.05.28

唾液粘液嚢胞の摘出手術

こんにちは!

先日、当院で、一般外科、歯科、口腔外科を専門とされている岐阜大学の渡邊先生によるわんちゃんの唾液粘液嚢胞の手術がありましたので、今回は唾液粘液嚢胞についてお話しします。

わんちゃん、ねこちゃんの唾液粘液嚢胞は唾液腺の疾患の中では多くみられるもので、唾液粘液瘤とも言います。

唾液腺には、耳下腺、下顎腺、舌下腺、頬骨腺などがあり、唾液粘液嚢胞は唾液腺自体やその導管が損傷し、唾液が漏出して周囲組織へ貯留してしまって起こります。

発症部位によって舌下部粘液嚢胞(口腔内の舌下組織)、頚部粘液嚢胞(頚部の腹側)、咽頭部粘液嚢胞(咽頭壁の粘膜下組織)、頬部粘液嚢胞(眼窩周囲)に分類され、同時に複数みられることもあります。

なぜ生じるか不明な点が多いのですが、鈍性外傷、異物、唾石などが関与していることがあります。

通常、唾液粘液嚢胞は触ると、液体を貯留している場合の波動感というものを感じとることができます。そして、注射器による穿刺吸引を行うと透明で粘稠度の高い粘液が採取され、これにより診断ができます。

舌下部粘液嚢胞、頚部粘液嚢胞、咽頭部粘液嚢胞は舌下腺の傷害により発生し、これらの治療法は、その原因である舌下腺を切除することになります。

今回のわんちゃんは頚部粘液嚢胞で、急激に首のあたりが腫れてしまいました。

そして今回、舌下腺の切除手術を実施しましたが、きれいに取り除くことができました。

唾液粘液嚢胞はきちっと切除を行えば再発する可能性は低いです。

今回のわんちゃんもスッキリ治ってくれると思います(^-^)