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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「犬の膵炎」ページ


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2017.05.05

犬の膵炎

こんにちは!

お家のわんちゃんが突然何度も嘔吐をして、元気がなく、食欲もないなんてことに遭遇したことはありませんか?

一時的な症状で、日帰りでできるような点滴などで短期間で良化するような場合が多いですが、時に急性膵炎だったということも少なくありません。

今回はそんな膵炎についてお話します。

膵臓は、炭水化物、脂肪、たんぱく質を消化する膵液を分泌します。

この膵液は膵臓の中では消化する機能を持たず、十二指腸に分泌されてから活性化します。したがって、膵臓内で自分自身を消化してしまうということはありません。

しかし、様々な原因によって、膵臓内で活性化してしまうことがあり、その場合自己消化を起こしてしまいます。これが膵炎です。

急性膵炎のわんちゃんは、多くが突然の食欲減退・廃絶、嘔吐を主訴とします。下痢や血便がみられることもあります。また腹痛のために伏せの状態でお尻の方をあげる姿勢(祈りのポーズ)や体を丸める姿勢をすることもあります。

要因として、高脂肪食や人の食べ物、肥満や高脂血症、副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症などのホルモン疾患などが考えられているため、このようなわんちゃん達は注意が必要です。

直接膵炎を止めてあげられる特効薬のようなものはありません。したがって、治療法は点滴などの内科的な支持治療になります。嘔吐に対しては制吐剤や制酸剤を用いたり、腹痛に対しては緩和のために鎮痛薬を用いたりします。そして食事をとることが可能になってきたら、食事管理は非常に重要で、低脂肪食与えていきます。

急性膵炎はわんちゃんでは決して珍しい病気ではありません。軽症なわんちゃんでは元気に回復してくれる子も多くみられますが、重症で状態の悪い子では予後が厳しく、死亡してしまうことも多い疾患です。

お家のわんちゃんが嘔吐や下痢で状態が悪い場合は、なるべく早く動物病院に相談してください。また、高脂肪の食事や肥満には注意して、食事管理をきちんとやってあげましょう。