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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「鼠径ヘルニアの手術」ページ


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2017.02.16

鼠径ヘルニアの手術

こんにちは!

寒い日が続きますが、みなさん体調は大丈夫でしょうか?

私はこの冬ほぼ屋内にこもっています・・・

この子達もぬくぬくと寒さは関係ないようです(^-^;

今回は鼠径ヘルニアのわんちゃんの手術が続いたのでそのお話をします。

鼠径ヘルニアは、後肢の内側の付け根部分である鼠径部の隙間の穴から腹腔内の臓器(小腸や腸間膜、子宮など)が飛び出してしまう病気です。

原因としては、先天性の鼠径部の異常や外傷などがあります。

ほとんどの場合無症状で、多くのは飼い主さんが鼠径部の腫れに気付き来院されるか、他の診察時に発見されます。

ヘルニア内容を手で圧縮すると、腹腔内に押し戻すことができる場合も多いですが、嵌頓(内容物が締め付けられて、うっ血や虚血を起こした状態)を起こした場合は内容を押し戻すことはできず、症状がみられるようになります。

特に腸や子宮、膀胱などの腹腔内臓器がヘルニア内に入り込み嵌頓を起こした場合は、重篤な症状が認められ、緊急的な外科手術が必要となります。

 

今回のわんちゃんたちはどちらも突然元気がなくなり食べなくなったとのことで来院されました。

以前から鼠径ヘルニアはあったようですが、今回の触診ではヘルニア内容が硬く、押すと嫌がる様子がみられました。

さらにエコー検査では、腸管と子宮と思われる所見が確認されたため、緊急手術を実施することになりました。

左側の鼠径部が腫れています。

ヘルニア内容は子宮と腸間膜で、子宮の一部はうっ血により変色していました。

こちらの子も左側の鼠径部が重度に腫れているのが分かります。

ヘルニア内容は子宮と結腸で、結腸はうっ血によりもう少しで壊死するところでした。

どちらの子も整復を行い、術後、元気食欲は回復しました。排便もばっちりです。

 

鼠径ヘルニアは無症状で経過観察となる場合も多いですが、症状がみられる場合は手術が必要となります。

気になる鼠径部の腫れは一度獣医師に相談しましょう!