ブログ
2016.08.18
保冷剤の誤食~エチレングリコール中毒~
こんにちは!
外はとても暑いですね。この季節注意することは、皆さんご存知の熱中症です。動物病院ではこの季節、熱中症で来院されるわんちゃん、ねこちゃんをよく診察します。
日頃からニュースなどでも熱中症という言葉をよく耳にしますので、対策をきちんとされている方も大変多いと思います。
その対策の一つとして、保冷剤をご使用されている方も多いと思いますが、この季節、この保冷剤を噛んで、中身を食べちゃったという診察やご質問を受けることもとても多くなります。
当院でも、7月後半くらいから診察する機会が増えています。
実はこの保冷剤の中には危険な物もあるので、とても注意が必要です。
その危険な物というのは「エチレングリコール」という成分の入った保冷剤です。
エチレングリコールは甘い味がするため、保冷剤をかじって中身が出てきてしまった場合、喜んで口にしてしまう子がたくさんいます。
エチレングリコール中毒は、まず摂取後30分~12時間のあいだに嘔吐、神経症状、多飲多尿などが起きます。
次いで、12時間~24時間において、呼吸速迫、頻脈などみられ、24時間~で腎臓がダメージを受け腎不全になると、尿毒症になり亡くなってしまいます。
エチレングリコール中毒は、このように摂取してから短時間で危険な状態になってしまい、致死率の高い中毒です。
身近な日常生活の中にも危険なものは潜んでいます。もし摂取してしまった場合は、様子を見ることなくすぐに動物病院に相談しましょう。