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2016.09.03
会陰ヘルニア手術
こんにちは!
外は少し涼しくなってきましたね。秋は過ごしやすくて好きです(^^)夏も食欲が変わらなかった私はこれからの季節が怖いです・・・。
さて、今回は、先日実施したわんちゃんの会陰ヘルニアの手術について。
会陰ヘルニアは、会陰部(肛門および泌尿生殖器の出口周辺)の筋肉が萎縮して隙間が生じ、その隙間から膀胱、腸管、腹腔内脂肪などが飛び出してしまう病気です。男性ホルモンの関与が考えられており、去勢していない中~高齢の雄のわんちゃんに多くみられます。
症状としては、肛門の横が腫れてきてきばってもなかなか便が出ないなどの排便の障害が多いですが、中には膀胱が入り込んでしまい排尿困難になり緊急処置が必要となるわんちゃんもいます。
治療は基本的には筋肉の隙間を塞ぐことを目的とした外科手術になります。また男性ホルモンが関与していると考えられているわけですから、去勢手術も実施することになります。
今回のわんちゃんも何度もきばって時間をかけて排便するようになったということで来院されました。
肛門に指を入れて触診してみると、
肛門周囲の筋肉の萎縮が確認され、そのため直腸が左側に曲がってしまっていました。だから便がうまく通過しきれずに排便困難になっていたようです。
そして、このわんちゃんは手術をがんばって受けてくれて、きちんと筋肉の隙間を塞ぐことができました。
手術後しばらく経っても、今のところ順調に、快適に排便できているようです。
会陰ヘルニアは状態によっては早期に処置を行わなければいけない疾患です。また去勢手術によって予防できる可能性の高い疾患でもあります。
排便時の気になる症状や去勢手術などについてお悩みの方はどうぞご相談ください。