ブログ
2016.07.04
脾臓腫瘍の摘出手術
こんにちは!
梅雨のジメジメした季節ですが、みなさん体調は大丈夫ですか?
今日は脾臓にできた腫瘍の摘出手術を行ったわんちゃんについて。
今回のわんちゃんは散歩中に歩きたがらなくなったとのことで来院されました。
来院時、通常より呼吸は激しく、辛そうで、血液検査では貧血がみとめられました。
そして、超音波検査では、腹腔内に液体が貯留し、血液が吸引されました。
また、脾臓に大きな腫瘤が認められたため、ここからの出血を疑い、開腹手術を行うことになりました。
開腹すると、腹腔内からは多量の血液がたまっているのが確認され、その中から出てきたのはこのような破裂した大きな脾臓の腫瘤でした。
直ちにこの脾臓の摘出を行いました。
術後、数日の入院でしたが、その間にご飯を食べ元気に退院できました。
しかしながら、摘出した脾臓腫瘤の病理組織学的検査の結果は悪性の腫瘍だったため、今後注意が必要です。
脾臓腫瘍は、今回のわんちゃんのように、さっきまで元気にしていた子が腹腔内での出血で貧血し、突然ぐったりする症状で来院されることも少なくありません。
しかし、健康診断時などの触診や超音波検査などで偶然見つかることもあるため、定期的な全身検査をしてあげるといいでしょう。