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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「ひも状異物」ページ


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2016.01.17

ひも状異物

こんにちは。今日ははじめに久しぶりに登場のまりもさんの写真を載せておきます。

最近のお気に入りは診察台の上のようです。体重計付きの診察台ですので、体重を気にしているのかもしれません。

IMG_3186

 

さて今回は最近立て続けにあった「ひも状異物」について。

わんちゃん、ねこちゃんは紐(ひも)や糸を飲み込んでしまうことがあります。

一見、あまり危険そうには感じないかもしれませんが、実はこの紐や糸によって起こる消化器障害はかなり危険な状態になる場合があるんです。

紐や糸などのひも状異物は、腸管内で絡まってしまうと、そのひも状異物に沿って腸がたぐり寄せられ、よじれてしまい、その結果閉塞を起こしてしまいます。

このようにひも状異物で閉塞を起こしてしまった場合さらに厄介なのは、腸が壊死や穿孔を生じやすいということです。

閉塞した場合の症状は、嘔吐や食欲低下、腹痛などが激しく起こります。閉塞して時間が経てば経つほど腸管の損傷はひどくなり、壊死したり、穿孔し腹膜炎を起こしたりすれば命にかかわることもあります。

治療は、手術によって胃や腸を切開し異物を取り除くことですが、腸管の損傷が激しければ腸を切除しなければいけないこともあります。

 

今回のわんちゃんとねこちゃんは、小腸の一部で穿孔が認められましたが、無事すべての紐を取り除くことができ、元気に退院することができました。

 

わんちゃんのよじれてしまった腸管。

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重積も起こしてしまっていました。

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ねこちゃんのよじれてしまった腸管。

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ひも状異物は、特にねこちゃんによくみられ、紐のついたおもちゃ、布、衣服、絨毯などを口にする危険があります。

紐を間違って食べてしまったら動物病院に相談してください。特に症状がみられる場合は緊急性がありますので早めに受診されることをおすすめします。