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2015.12.26
猫の尿道閉塞~会陰尿道造瘻術~
こんにちは。昨日はクリスマスでしたね。
毎年クリスマスらしいことをほとんどできていないので、今年こそはと思っていたのですが結局何もできませんでした・・・。
さて今回は、先日ブログでお話した下部尿路疾患に関連した内容です。
猫ちゃんの下部尿路疾患において、雄の尿道は非常に細いので、尿道栓子や結石により尿道閉塞を起こしてしまう危険性があることを、先日のブログでお話しさせていただきました。
尿道閉塞によって排尿ができなくなってしまうと、急性腎不全になり大変危険な状態に陥ってしまいます。
このような状態になってしまった場合、緊急処置としてカテーテルを用いて閉塞を解除し、しばらくカテーテルを留置した入院治療を行います。
そしてその後は食事療法などの内科治療を継続していくことになります。
通常であればこのような内科的な管理でうまくいくことが多いのですが、
内科治療で症状の改善がみられなかったり、療法食を食べないなど内科的な管理ができなかったりなどで再発を繰り返す場合、外科的治療が必要になります。
外科治療というのは雄猫の尿道の細い部分である、ペニスの一部をとってしまい、尿道の太い部分で尿道口をつくる手術になります。
つまり雌猫のような尿道口にする手術です。
今回のねこちゃんも、なかなか内科的な管理がうまくできず、何度も尿道閉塞を繰り返してしまいました。
尿道閉塞で来院するたびに腎臓の値が悪く、毎回とても苦しそうでしたので、今回手術することになりました。
術後は、尿道がすっかり太くなったので閉塞する危険性なく生活できるようになるでしょう。
これからの寒い季節、猫ちゃんはたいへん膀胱炎を起こしやすくなりますのでご注意を。