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2015.11.02
犬の甲状腺機能低下症
こんにちは。
今回は犬の甲状腺機能低下症についてです。
先日、皮膚の色素がところどころ黒くなってきたという主訴で来院された少しぽっちゃりしたトイプードルさんがいました。
よくよく話を聞いていると、もともとそんなに活発ではない、ぽっちゃりしているがあまり食べていない、全体的に毛が薄い。そして色素沈着。
この時点でちょっと怪しいですね。
そこで血液検査、ホルモン検査をすることに。
やっぱりです。高コレステロール血症、そして甲状腺ホルモンの低下がみられました。実際には検出限界以下でした・・・。
飼い主さんは皮膚の病気のつもりでいらしたのですが、ホルモンの治療をすることになってしまいました。
治療はいたってシンプルで、甲状腺ホルモンを薬で補充してあげることです。
今回のわんちゃんも甲状腺ホルモン製剤をがんばって飲ませてもらっていますが、しばらくして、今までと違い遊んだり元気に見えるようになったということでした。
甲状腺機能低下症は、
・無気力で活気がない・寒がる、ふるえる・食べ過ぎではないのに体重が増え、なかなか減らない・脱毛・皮膚の色素沈着・筋障害や神経障害
など、症状がはっきりしません。また、飼い主さんも年のせいかな、と見過ごしてしまうことの多い疾患です。
しかし、年のせいでおとなしくなったのかな?あんまり運動させないから太ってきたのかな?というよくある状態も実は今回のように病気が原因となっている場合もあります。
お家のわんちゃんをよく観察してみてください。そして気になることがあれば早めに動物病院に相談しましょう。
あれ、もしかしてうめさん・・・
あなたはただのぽっちゃりでした。