ブログ
2015.03.20
大腿骨頭切除術
先日行った大腿骨頭切除術という手術について。
今回のわんちゃんは1歳未満のトイプードルさんで、数か月前から左後肢を拳上するようになったということで来院されました。
レントゲン検査を行った結果、大腿骨頭壊死症(レッグペルテス)と診断されました。この病気は若齢の小型犬種で多く、大腿骨頭への血流が阻害されることで骨頭部分が壊死してしまいます。この子の場合壊死した骨が一部陥没してしまっていました。
治療としては、大腿骨の骨頭部分を切除する大腿骨頭切除術という手術を実施することになります。
大事な部分を切除してしまって歩行できるのかと心配される方が多いですが、実際には、
大腿骨頭と寛骨臼(骨盤側の骨)の接触による痛みを取り除くことができ、また、切除部位には線維性の偽関節を形成するため、正常な歩行機能を取り戻すことができるようになります。
今回のわんちゃんも術後1週間ほどで術前と同じくらいまでには患肢を着地できるようになりました。
しばらくはリハビリが必要ですが、また痛みなく自由にお散歩できるようになるといいですね。