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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「傷の治療」ページ


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2015.02.23

傷の治療

今日は大きな創傷の治療について。

この間レインコートで紹介したかわいいわんちゃんは、実は大きな傷で入退院を繰り返し、治療を頑張ってくれている子なんです。

こちらが治療し始めた頃の傷です。

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さて「傷は消毒して乾燥させたら治る」と思っていませんか?

実はこれは間違いです。

乾燥した表面では細胞は生きていけません。そして死んだ細胞やカサブタが存在すると、これらが邪魔になり傷の治癒は遅くなってしまいます。

したがって湿潤環境をつくってあげることが大切です。湿潤環境下では、周囲の正常な領域から新しい上皮の細胞がスムーズに移動していき、傷の治癒を早めます。

また傷口には浸出液と呼ばれる液体が出てきます。この液体の中には、細胞成長因子やサイトカインといった傷を治すためには必要な成分がたくさん含まれていて、非常に重要な役割を果たしているのです。したがってこれらの成分を保持することが大切なんです。

現在こういった湿潤環境をつくるために様々なドレッシング材といわれる創傷被覆材が使われています。

今回もドレッシング材を用いて何とかここまで傷が小さくなりました。

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完全に治癒するまであと少し。がんばろうね。

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