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岐阜県岐阜市の犬・猫の診療ならみのわ動物病院「脾臓の巨大腫瘍(線維組織球性結節)」ページ


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2021.03.22

脾臓の巨大腫瘍(線維組織球性結節)

こんにちは!

わんちゃんの脾臓に発生した巨大な腫瘍の摘出手術について。

今回のわんちゃんはほかの病気で受診され、触診時に通常腹腔内で触れない大きな硬いものを触知しました。そこで超音波検査を実施したところ、脾臓に発生した巨大な腫瘤が確認されました。

脾臓の腫瘍は破裂して急速に命にかかわる事態に発展する可能性があり、また悪性の場合は転移などを起こすことも少なくないため、直ちに摘出手術を予定する運びとなりました。

手術前には血液検査、血液凝固検査、胸部レントゲン検査などを行い、転移を含めその他の異常はありませんでした。

そして、開腹を行うと、

線維組織球性結節

腹腔内からは、かなり巨大な腫瘤病変が出てきました。手術中、腫瘤を傷つけないよう注意を払いながら、脾臓の血管を丁寧に処理し、無事摘出することができました。

病理組織学的検査の結果は「線維組織球性結節」という腫瘍でした。

線維組織球性結節は、脾臓に発生する比較的稀な腫瘍で、良性の経過をたどるもの(グレード1)もあれば転移など悪性の経過をたどるもの(グレード3)もあります。今回は悪性の可能性があり、予後は要注意とのことでした。

脾臓の腫瘍は、腹腔内にあり見た目で分かりにくく、症状もあまりみられないため、かなり大きくなり破裂を起こすなど状態が悪くなってから発見されることも少なくありません。

そのため早期に発見するために日頃の健康診断が大切になってきます。

みなさんも大切なご家族のために健康診断を行ってみてはいかがでしょうか?病気の早期発見、早期治療をこころがけましょう。