猫の皮膚肥満細胞腫

猫皮膚肥満細胞腫

今回は猫の肥満細胞腫について。

今回のねこちゃんは下顎の皮膚に赤いできものができたということで来院されました。

できものは、5㎜もないような小さなものではありましたが、確かに赤く、皮膚炎にも見えるようなしこりでした。

しかしここで侮ってはいけません。念のために細い針で細胞を吸引して行う細胞診検査を実施しました。

すると、細胞質というところに多くの顆粒を含んだ特徴的な細胞がたくさん採取されました。

猫皮膚肥満細胞腫・細胞診

この細胞は肥満細胞と呼ばれるもので、通常、皮膚や粘膜、結合組織など広く分布しており、炎症や免疫反応などに重要な役割を果たしています。

この肥満細胞が腫瘍化し増殖したものが肥満細胞腫です。

ねこちゃんの肥満細胞腫は、皮膚と内臓に発生し、皮膚では頭頚部に、内臓では脾臓と消化管に多く発生します。皮膚に病変がみられた場合は、内臓の肥満細胞腫の転移であることもあり注意が必要です。

ねこちゃんの皮膚肥満細胞腫は、犬の肥満細胞腫と異なり良性な経過をたどることが多く、外科手術により切除することが第一選択となります。

今回のねこちゃんは、超音波検査やレントゲン検査、血液検査で皮膚以外に病変はみられませんでした。したがって皮膚肥満細胞腫と診断し、切除手術を実施しました。

病理組織学的検査はやはり肥満細胞腫で、腫瘍は切除できているという結果でした。

ねこちゃんの皮膚にできた炎症のような病変の中にはこういう腫瘍が隠れている可能性がありますの、発見した場合は動物病院できちんと検査を受けましょう。